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端境期とは、野菜が収穫できなくなる時期のことです。
主に、冬野菜が終わって春野菜ができるまでと、夏野菜が終って秋野菜ができるまで、年に2回あります。
しげファームではその間、野菜の出荷をお休みしなければならなくなります。

以下は、野菜セットの中にお入れしている「しげファーム通信」に連載した、端境期についての文章です。
(連載は2010年12月〜2011年1月)
 
 端境期の話し 1

 この頃は年中野菜が店に並んでいて、途切れることがありません。生活するには便利な世の中といえます。一方、しげファームは露地野菜を基本にしており、冬場は育苗ハウスと僅かなトンネル栽培をするだけです。そのためどうしても野菜が収穫できなくなる時期があります。一般には「端境期」と呼ばれています。

 端境期の原因は、露地では種まきができなくなる気候が年に2回ほどあるからです。夏の7月〜8月、冬の12月〜2月の間は種を播いても芽が出ません。種を播けない気候の後1〜2ヶ月間は野菜の乏しい時期にあたります。大きなトンネルやハウスがいくつもあれば、冬場の端境期を短くできるでしょう。でも、しげファームではあまり季節に反した野菜作りはしないようにしています。
 
 端境期の話し 2

 これから出回る葉物や根菜類の多くは、端境期に少なくなる野菜の需要をねらって作られているものです。旬の時期だと、無理せずともたくさん生産できる為、売れ残りも出がちです。一方、人の作っていない時期に作ると、価格の暴落は起こらず、確実に販売できます。しかし端境期に野菜を作るということは、人工的な力を多く必要とします。例えばこれからのみずみずしい蕪やレタスなどは、加温はしないまでも、ハウスまたは何重にも重ねられた塩化ビニールトンネルでの保温が必要となります。農家が負担する費用は少なくありません。しかし、あって当たり前の時代に、端境期だからといってその分価格を上乗せしてくれる流通業者はどのくらいいるのでしょうか。
 
 端境期の話 3

 しげファームでは、ハウスや貯蔵施設があまり充実していません。施設型の栽培も費用的に厳しいのが現状です。そのため、野菜をお届けできない時期がどうしてもできてしまいます。

 一方、今は生鮮食品が常に市場に出回っているので、消費者は端境期を身近に感じることは少なくなっていると思います。また、旬がいつだか分からなくても、特に問題なく生活できるでしょう。果たしてそれが食文化を本当に豊かに感じることにつながっているかといえば、そうではないかもしれません。私も農家になって初めて端境期の存在を実感しました。

 端境期と旬は表裏一体といえます。しげファームの野菜を食べていただいている方には、この地域の端境期と旬を、感じていただけたらと思います。
 
 端境期の話し 4


 雪の多い地方での生鮮野菜の保存は、意外と簡単にできます。私の幼少の頃は藁などでキャベツや白菜、人参、葱などを囲い、そのうえから沢山の雪で覆います。雪が大量にあると、野菜の周辺は氷点でそれ以下には下がりません。湿度の多い巨大なチルドルームができあがります。必要に応じて雪をどけて堀りだします。干したかんぴょうや切干大根もつくりました。もちろん漬物は種類多くありました。思えば冬場の長い間、結構野菜を食べていた記憶があります。この他に海藻や小魚などの乾物、豆などを食べていれば、やがてくる春まで健康に過ごせるのだと思います。

 現在の市街地の家庭ではなかなか難しいですが、あまりにも何でもある食生活が普通になった今、昔の人の保存の知恵を見習いたいものです。イタリアに長く滞在したある有名な料理人は「その国の味覚の要諦をなすのは保存食だ」と話しています。実に言いえていると思います。
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